シングル・フェイリアー

パソコン復活しました、、、というか買い替えました。
今日はだんなが書いています。

さて、わが業界では、製品が故障を自己診断する機能を持っています。たとえば水の温度が異常に高いという故障を診断するために温度計をつけるようなものです。ただ、温度計が壊れることもあります。ずっと信号が来ない、といった故障はわかりやすいのですが、例えば温度計はずっと20℃だと言い続けるタイプの故障は、自己診断は難しいです。なぜなら、本当に水の温度が20℃であるかもしれません。この場合、温度計も診断しないといけません。どうやって診断するかはいろんな方法がありますが、例えばもう一つ温度計を(診断のためだけに)追加します。水の温度が40℃なのに、片方は40℃、片方が20℃だとなれば、どちらがおかしいかはわからないけど、どっちかがおかしいということがわかります。

どっちも壊れたらどうするの、という話があります。これをうちの業界ではダブル・ファイリアーと言っています。そして、そんな確率は非常に低いとして、そういうケースは想定しないことにしています。つまり、診断をする対象はシングル・フェイリアーということです。たとえが適切かどうかはわかりませんが、夫婦でガンになるケースはダブル・フェイリアー、風邪になるケースはシングル・フェイリアー、夫婦喧嘩は、、、ケースバイケースでしょうが大体の場合、相手のシングル・フェイリアーと思っているといったところでしょうか?

ただ、例えば水の水質が悪くて、両方の温度計に同様に異常を与える場合、これは見た目にはダブル・フェイリアーですが、原因は一つ(水質)ですからシングル・フェイリアーのケースであり、この対策としては水質センサーを付けるというものになるか、と思います。というか、そんなやわな温度計を採用している方がおかしいのですが。

さて、話を浦和に移します。
今日も負けてしまいました。ボールはキープするが点は取れない、いやボールが回るのは後方においてだけ(特に後半)、フォワードにボールが入らない。頼みの綱の闘莉王も代表との掛け持ちの疲れなのか怪我の影響なのか冴えない。鳴り物入りの高原・エジミウソンは未だに覚醒しないし。

一時は、闘莉王の奮起で調子付きましたが、いつまでもそれが通用するほどJ1は甘くないし、闘莉王自体の調子も落ちているし。そんな中ポンテと三都主の復帰は光明かと思っていたら三都主に至っては10分でただけでまた怪我。ポンテも2試合だけで肉離れ。察するに、まだ二人とも万全ではなかったのを無理して使ったのでしょう。そして、まだ万全とは言えない田中達也をフル出場させざるを得ない、、、

おそらく、いろいろな事情があるし、個々の原因を探ればたくさん見つかるのかもしれません。が、根底にあるのは代表選手の多いチームの宿命である選手の疲れがけっこう重大ではないか、と私は見ています。さらに去年の、ACL世界クラブ選手権の過酷な戦いの疲労を引きづったままで、スタメンのほぼ全員がどこかに不調を抱えているような状態です。辞めさせられた人に文句を言うのもなんですが、これはオジェック前監督の仕業だと思っています。エンゲルスもこれでは大変でしょう。闘莉王ボランチ起用に代わる新しいサプライズを期待したいところなのですが。。。チーム全体が疲れているというシングル・フェイリアーにどんな処方箋があるというのか、、、難しいところです。(私だったら、世界クラブ選手権の出場を逃してしまったワシントンを再び呼び寄せたいところです)

われわれはすぐにわかりやすい原因を探そうとします。が、製品もそうですし、チームもそうですが、すべての部品/選手はお互いに影響をしており、すべての部品同士が何らかの形で(それが仮に「風が吹けば桶屋がもうかる」的なものであったとしても)関連している、と思っておいた方がいいのかも、と思い始めているところです。原因をはっきりさせないと、対策が打てないというのはおそらく対症療法的なわがままであって、そんなことが起きないように最初からしておく、というのがあるべき姿なんじゃないか、と思います。限定された与えられたリソースで、そんなことやってられない、と言われそうですがね。

浦和はどういう解決策を打ち出すのでしょうか?




しかし、Jリーグ的には、このシーズンは面白くなってますね。