ピストルクラス 続き

延び延びになりましたが、先月週末に受けた一日ピストル講座(前回の日記2月27日)の詳細。

講師は、いかにもアメリカ人って感じなおじちゃん。名前はGerry。タバコをスパスパ吸うわ、強風が吹き荒れている寒い日だっていうのに、教室の中は冷房がガンガンに効いているのにかかわらず、何故か半そでだし、常にピストルを持ち歩いているちょっとアウトローなGerry。

前も書いたけど、午前の講義の冒頭で、銃を所持することは当たり前の人間の権利であり、自分を守るのは自分であり、凶悪な犯罪から自分を守れるのは銃しかないということを熱弁していました。一番初めに、銃のショートドラマを見せられました。一人暮らしの女性の家に、侵入者が入って、女性が911に電話するけど、警察官が間に合わず…もうダメか…という展開に思わせておいて、女性が自分の銃を取り出して、侵入者に、何発も発砲して銃殺するというオチのドラマ。これを見て、先生も生徒も爆笑していた時点でかなりひきましたが…。

講義の初めに、みんなの前で自己紹介。クラスには私も含めて、12名程の生徒。その内女性は4名。男性は殆ど40代〜60代。一人だけ、80歳ぐらいのおじいちゃんがいました。クラスを受講した動機もみんなの前で話さなければいけなくて、みなさん、やはり、銃を購入したいから、銃の扱い方について学んでおきたいという理由でした。私は何て言ったかというと…私は日本から来た。日本は個人で銃を所持できないけど、アメリカではできるから恐いし、自分のSafetyの為に知りたいみたいなことを言いました。基本的に銃には反対だけど、反対する上で銃と言うものがどんなものか知りたい!なんて言える雰囲気ではなかった。

講義では、銃の種類、構造、操作、姿勢、メインテナンスの仕方について勉強。結構専門的な用語が出てきました。午後の実習では、shooting rangeに行って実際射撃の練習。回転式拳銃と自動式拳銃を両方使いました。

いろいろ驚きがあった。まず一つ。shooting rangeがすごい人だったこと。こんなに多くの人たちが撃ちにくるんだなぁと。Gerryが言うには、今日は雨だから、みんな行くところがないんだろうと。行くところがなくて射撃ねぇ。

二つ目。普通に銃が売られていて、普通に購入していたこと。射撃場での値段は、銃一丁に弾50発で52ドル。結構高いのでびっくり。弾はたいした値段ではないのだ。何が高いかと言うと、銃のレンタル。だから、リピーターは、マイピストルを持っていくのが安上がり。ピストルは安いもので500ドル弱〜。

三つ目の驚き。子供がいたこと。幼児はいなかったけど、小学生低学年が数人もいた。しかも、店内だけではなくて、射撃場に。射撃場は、火薬の匂いもすごいし、煙でむせるし、半端じゃなく銃の発砲音は大きくて、耳当てなしだと耐えられない。しかも、誤発砲がないという保証がない中、親が子供を連れてくるという感覚が全く理解できなかった。

回転式拳銃と自動式拳銃と両方試したけど、どちらも重くて冷たい。発砲した時の衝撃は大きい。でも、何回も発砲しているうちに麻痺している自分もいたりもする。自動式拳銃の方が連続で多い弾を発砲できるけど、何せ銃弾を弾倉に入れるのが大変。かなりの力を要する。爪が割れそうなぐらい。

なかなかできない経験をしたけど、やはり、個人的に銃を所有するのはやはりどうかと思う。人民一人一人が銃を持つことは、連邦政府の権力が専制化するのを牽制し、市民の自由を守るために必要不可欠というのが国の言い分らしいけど、誰もが銃を持てる社会はやはり恐い。射撃をしていて思ったけど、たまたま今の自分は健全な心身状態だからいいけど、これでドラッグやアルコールを摂取していたり、ネガティブな感情的な状態だったりしたら、銃によって悲劇を起こしてしまうかもしれないということ。いろいろ考えさせらた一日でした。でもいい経験でした。