緊急着陸!

何の因果か、先月に続いてまたもデトロイト出張。ただし、今回は5人で行く(正確に言うと、日本から来た2人とロスで合流し、別件でロスに来ていたデトの現地人マネージャーと、私の現地人マネージャーと私)点は、一人ぼっちの前回と違って心強いんだけど、目的が当局交渉ってのが少し重い。

午前中のロスの用事を済ませて、夕方5時過ぎのノースの便に乗るべく空港へ。5人中日本人3人がノースのゴールドエリートだったので(今月でみんな有効期限切れだけど)米人2人をゲストとして引き連れてラウンジで一服。ビール飲んだりしてあまりに居心地がいいので、次の便(夜10時発朝5時着のいわゆるレッドアイ)にしようかなんて言ってたら、、、

定刻で出発したNW326便、途中でアナウンスがあったが何言ってるかわからない、、、かろうじて「後方のトイレが使えなくなったから前のを使え」と言っているのがわかった。前方にはトイレが一つだけで、ずっと列ができていた。てっきり後ろのトイレが壊れたものだと思っていたら、1時間後くらいにまたアナウンスが。なんだかシートベルトしろとか言ってるが聞き取れないが、気流の乱れにしてはアナウンスが長い、、、どうもメディカルプロブレムと言っている。。。そして、徐々に高度を下げているのが体感できた。そして、トイレ待ちの列の人が「どこだって?」「カンザスシティ

つまり、、、どうやら病人をカンザスシティで下ろすらしい。そういえば、隣の隣の座席に居たおじさんがずっと席に戻って来ない。そうそう、あのおじさん、最初のアナウンスがあった時に慌てて後方に行った、、、あの人、ドクター?

そうこうしているうちに、街の明かりが徐々に大きくなり、ついにランディング。期せずしてカンザスシティ空港(これがなぜかカンザス州ではなくミズーリ州にある!千葉にある新東京国際空港みたいなもの?)初見参です。ゲートに着くと、空港側からあわただしく係員やら何やら乗ってきて、しばらく立つと、簡易版の車椅子に載せられ点滴を刺されたおじいちゃんが前方ドアから降りていきました。

さて、すぐに出発するかと思ったら、何やらアナウンスが入ってどうもしばらく待たされる様子。しょうがないので、米人と当局交渉の相談なんかしながら時間をつぶして約1時間後、ようやく再離陸するとのこと。機内誌の最後の方に付いている路線図の地図を見ると、カンザスシティからデトロイトまでは、まだまだファーラウェイ、、、

結局、定刻から遅れること2時間強、未明の2時40分頃にデトロイト国際空港に到着です。米人マネージャーと二人でレンタカー屋に行き、そこから1時間弱、雪の凍るI-94をホテルへ。結局ホテルに着いたのは4時前でした。道すがら、おじいちゃんは1回目の発作(おそらく最初のアナウンスの時)のあとしばらく持ち直したものの、2回目がおきたのでドクター(二つ隣の席に座っていたおじさん)が判断して緊急着陸したこと、そして再離陸に時間が掛かったのは、カンザスシティに着陸した時の飛行機の重量が規定を4000ポンド(1800kgくらい)オーバーしていたので、機器の損傷をチェックしなければならず時間が掛かったというアナウンスだったことを教えてくれました。4000ポンドなんてデブが10人くらい乗ればそれくらいになるのにね、って言ったら、そうだよなー、と言ってました。

それにしても感心し反省したのは、カンザスシティに降りるというアナウンスのときの乗客の反応。周りはみんな心配そうな表情をしたのが印象的でした。JRで人身事故で電車が止まるなんてアナウンスの時の乗客の表情と言ったら。。。それと、ドクターが機内アナウンスで病状を説明し「着陸するという判断をするが、そういう判断をすることをみなさんにお詫びしたい」と言ったこと、それに対して乗客から拍手が起きたこと、、、こういう点ではアメリカ人は懐が広いなぁ、と思いました。(ひょっとしてドクターが詫びたのは、ほんとにドクターの腕がしょぼかったのかもしれませんが。)

ちなみに、私と米人マネージャーは手荷物を預けていなかったのでまだましでしたが、手荷物を預けていた日本人2人は、結局ターンテーブルの前で1時間待たされて、ホテルに着いたのは5時だったそうです。お疲れ様です。。。