アメリカのもう一つの顔

在ロサンゼルス日本国総領事館に用があって、家族三人でロスのダウンタウンに行きました。日本領事館の駐車場がべらぼうに高いということもあり、メトロレールを使うことにしました。初の電車乗車です!この電車を使って、ダウンタウンだけじゃなく、ハリウッドやパサデナロングビーチへも行ける。最寄の駅からダウンタウンまで、二回乗換えをして、45分弱。我が息子は、父親に似て電車が好きなのか、静かにちょこんと座っていましたよ。

距離に関係なく、料金は、1.25ドル。一日乗車券は5ドル。この電車のシステムのよく分からないことは、乗車する、降車する駅の改札口でも、電車の中でも、一度も切符を見せることがないこと。いつ見せるの?って感じ。改札口も、別に改札機がある訳でなく、普通に出入りできる。そもそも、駅に駅員さんはいなくて、無人駅。電車の中でも、運転手さん一人いるけど、切符を拝見にくることは一度もなかった。他の乗客を見てても、切符販売機でちゃんと切符を買って、乗っているようには思えない。真面目に、一日乗車券を大人二枚買った私達。。。

ロスのダウンタウンは、私達が住んでいるビーチの町とは違って、近代的な超高層ビルがそびえ立つビジネス街。歩いている人達も颯爽としていて、足取りも速く、みんな、スーツに身をまとっている。サンダルとかTシャツとかが普通の我が町とは対照的。住んでいる町では一人も見たこともなかったホームレースの人達も、ダウンタウンでは目にした。私達が住んでいるところがあまりに非現実的な場所で、これが本当の現実なのかもしれないとなんとなく思った。

あと、メトロの中で思ったこと。車を所有しているかしていないかで、その家の所得を判断できないけど、やっぱり車が主流の町で、電車を利用している人は、比較的低所得の人達が多いと思う。外観で人を判断できないけど、その人達の風貌や言動で何となく感じた。電車の中は、殆ど白人は乗っていなかった。電車の中で、違法で売り子をしている人、物乞いしている人もいた。駅も無人で、薄暗くて、あまりきれいとはいえない。夜にメトロに乗ると恐いよと日本人から聞いた話が分かった気がした。ダウンタウンまでの道中、車窓から見える町並みも暗くて、さびれていて、どことなく元気がない。ゴミが散乱して、そこらじゅうの建物が落書きで汚れいた。

用を済ませ、チャイニーズタウンかリトルトーキョーにご飯でも食べに行こうかと思ったけど、何か疲れたので、そのまま帰宅した。今日は、アメリカのもう一つの顔を見た気がした。