アメリカの医療

息子のホームドクターを探しにというか、息子のホームドクターになってもらう為、ある小児科にお願いしに行きました。というのも、日本なら風邪をひいたら内科、目が痛いなら眼科といって、病気や怪我をしたら、保険証を持って、初診だろうが直接行けばOKなんだけど、アメリカでは、まず、自分のホームドクターにかかって、そこから紹介状を書いて、専門医にお世話になるという非効率のような面倒なような手順を踏まなければならない。

ホームドクターを介さずに、専門病院に行ったって、門前払いされるのがオチ。医者が患者を拒否することはアメリカでは普通らしい。救急車で運ばれたって、受け入れてもらえないこともあるのだ。しかも、救急車は有料だし。。。なので、いつ病気や怪我になるか分からない息子のホームドクターを確保するのは最優先。ちなみに、ホームドクターになってもらったからと行って、病気になったから、すぐ病院に行ける訳ではない。ちゃんと予約してからでないと駄目。おちおち病気になんかなれないね。

ちなみに、アメリカの医療費は高い。が、アメリカには、国民健康保険みたいな国の健康保険っていうのはなくて、民間の保険会社の健康保険に入らなければいけない。だけど、保険料も高いため、アメリカでは、6人に1人が健康保険に加入していなくて、医者にかかれないという人がいる。映画監督マイケルムーアは映画「シッコ(SICKO)」で問題提起しているのも、このアメリカ医療事情。先進国で唯一、国民皆保険のない国がアメリカらしい。

で、話は戻って、駐在員の奥様達に教えて頂いた日本人の小児科医にお世話になることに。イメージしていた日本みたいな病院ではなくて、私が行った病院は、高層ホテルのような建物の中にまさにホテルのような部屋が並んでいて、各部屋の扉に先生の名前が刻印されていました。息子のホームドクターになる予定の先生の部屋をノックしたら、部屋の中は待合室や受付があって、診察室があって、これは日本と同じ感じ。

先生は、日系の方で、たどたどしい日本語だったけど、日本語で会話ができるようで安心。身体測定、内診、子供の生活や言動についての質問をされました。日本でもそうだったから当たり前だけど、標準より身長が低い。。。でも、身長に対して、体重も頭囲もバランスがとれているので、心配ないと言われました。牛乳を飲ませているかと言われたので、毎日ジュース一本とその他は白湯しか飲ませてないと言ったら、一日2カップの牛乳を飲まないと駄目と言われた。やっぱり、国が違うと言うことも違うなぁ。しかも、動物性食品を好んで食べるアメリカだし。出産した日本の助産所では、牛乳を飲まなくても、子供の成長には関係なくて、動物性のよりもなるべく植物性のものを摂らせない、飲み物はお茶か白湯でよろしいと言われたのでできるだけそうしていた。

あと、どうやって判断されたかは分からないけど、言葉の発達がちょっと遅めだから、できるだけ話しかけなさいと言われた。毎日ほとんど私と二人きりだし、私もそんなに頑張って話しかけてないからかしら。あと、テレビは見せないことと言われた。こっちに来てから、NHKの教育テレビとかも見なくなったし、だんなさんや私が見るテレビを一緒に見るぐらいだけどなぁ。

で、これからは、アメリカの予防接種のスケジュールに沿って行きますと言われ、早速、今日は、Haemophilus Influenza BとPneumococcal Vaccineをしましょう。何それ?って感じ。説明を受けたら、インフルエンザ菌B型と肺炎球菌ワクチンの予防接種らしい。日本では聞いたことないぞ。。。何だ!?任意だけど、アメリカでは普通に受けると言われてお願いすることにした。いきなり初診で、注射を二つも。かわいそうな、息子よ。日本では綿密に予防接種のスケジュールが組まれ、1回につき1つの接種という感覚があるけど、アメリカでは複数同時接種。1回に2つ、3つ接種されても珍しくないので、驚かないでください、と先生。で、アメリカには、受ける予防接種の種類が多い。それは、アメリカが移民の国だから。いろんな病気や菌が持ち込まれる可能性があるから。でも、予防接種は義務ではなくて、自発的に小児科でやらなければいけない。自己責任というところが、アメリカらしい。

ということで、二つの予防接種を受けました。腕ではなくて、両太ももにされました。どっちが痛いのかは分からないけど、息子は大泣き。しかも、その夜、ぐずりがちの息子がおかしいと思ったら、両太ももが赤みを帯び、腫れ、熱をもっていて、しかも、38.5度の熱があってびっくり。予防接種の副作用なのか。それともただ単に風邪をひいたのか。機嫌はいいし、食欲も比較的あるので、だんなさんのお父さんに相談をして、大丈夫と言われてホッ。熱は三日ぐらい続き、今日の月曜日にはだいぶひきましたが、何かアメリカの医療がちょっと心配になってきました。