アメリカの自宅出産

今日、ある人と会って、決心しました。私、自宅出産します。無痛分娩しないだけでも、日本人のママ友達に不思議がられていましたが、8ヶ月に入った今更になって、自宅出産って…、私は、かなりの変わり者もしくは頑固者と思われているようです。100%近い人達が無痛分娩をするアメリカ、アメリカ人ママ友達からしてみたら、私は、頭がおかしいのではないかと思われていることでしょう。だんなさんは、大丈夫かなぁ?の一言だけで、否定もしませんでした。勝手にしろって感じなのでしょう。ってか、していいかなぁではなくて、することに決めた!と言われたら、、、反対できないかぁ。

今日、会った方は、隣のビーチ(車で5分ぐらい)に住む白人のアメリカ人助産師さんです。こちらにも助産師さんがいます。友達にこっちにもいたんだー、よく探したねと言われますが。では、助産所という存在はなくて(私が知る限り)、助産師さんが、自宅出産かどこかの病院で、赤ちゃんを取り上げます。日本に助産所がそんなに沢山ないのと同じで、こっちも、そんな助産師さんがいる訳ではありません。私がお会いした助産師さんは、自宅出産のみ対応可能でした。ハリウッドスターのジョディー・フォスターケイト・ウィンスレット、デミー・ムーアが自宅出産したりして、静かなブームは出てきているそうですが、まだ全体の3%ぐらいだそうです。 日本でも、ともさかりえとか石田えりとか自宅出産をしたと聞いたことありますが、かなりマイナーですよね。日本でも助産所で産んだ友達は数人知っていますが、自宅出産で産んだ人は身近にいません。

決心する前は、病院での出産は無痛分娩なしで、自分のバースプランを提出して、何としてでも極力医療介入を最低限にとどめるつもるぞーと意気込んでいたのですが、どれだけ通っても、今、検診に通っている病院(先生)の対応や接し方にどうしても納得ができず、それどころか、どんどん不信感が募って、とうとう病院を変えようかなぁと思い始めました。アメリカはこんなものと聞いていたし、毎日の忙しさに忙殺されて、いつも後回しにされていた二人目。でも、出産が近づいてくるにつれて、実感が出てきて、いろいろ考えて、行動に移すことにしました。今の病院は、4人の女医さんがいますが、毎回検診の度に違うし、出産も誰が来るか分からないし、検診も心拍聞いて、3分もたたない内に終わるし、名前も顔も未だに一致していない状態。信頼関係どころか、それ以前の問題。どれだけ希望をバースプランとして書いても、最低限の関係がなければ、お産を任すことなんてできません。ただでさえアメリカの出産方法に不安で疑問だらけなのに、先生にも不安を抱くなんて、、、不安だらけすぎる。

で、他の先生にすることを検討しようかなぁと思い、現地の先生はちょっと懲りたので、とりあえず、日本人のママ友達から情報収集しました。日本語対応可能な先生が近くに5人ぐらいいます。でも、計画出産しかしれないとか、すごく対応が冷たいとか、待ち時間が長いとかいろいろ聞かされて、迷いに迷って、それらの先生に連絡する前に、一番気になっていたけど助産師さんにコンタクトをとってみよう!と思いました。いろいろ話を聞いて、総合的に検討して、それでやっぱり無理だと思ったら、普通に病院出産として他をあたろうと。助産師さんに勇気を出して、電話してみたら、一度会ってみましょう!ということになって、今日に至りました。

助産師さんによる自宅出産が気になっていたけど、決めかねていた理由は、自宅だと、準備とか大変そうだし、家だと生活感がありすぎて、何か家事とか気になっちゃったり、母親やだんなさんや空海の仲介役になったりして気疲れしそうだし、空海も私に甘えてきて、何か出産に集中できないなぁと思ったから。あと、自宅で出産することによって、母親やだんなさんも気が気でないというか、休めないのではと。でも、どっちにしろ、病院は、2日で追い出されて家に戻るし、だんなさんには病院でも、立ち会ってもらいたいしなぁとかいろいろ考えました。

助産師さんは、16歳と21歳のお子さんがいらっしゃる方で、海の近くの大きくてきれいな家にお住まいの方でした。お会いした助産師さんと一時間近くいろいろ話をしました。私のつたない英語をちゃんと聞いてくれました。時間を惜しまずにひとつひとつの質問に懇切丁寧に答えてくれました。自分なりの意見を伝えたかったので、前日はかなり専門用語を勉強して、自分なりのバースプランを書いて持って行きました。私が言うこと、私が一人目で体験したお産について、すべて賛同してくれて、本当に嬉しかった。アメリカ人でも分かってくれる人がいるんだと感動しました。いろいろ話を聞いたら、準備は殆ど助産師さんが持ってきてて、してくれるので、私が家ですることは殆どないようです。アメリカの助産婦さんは、日本の助産婦さんより業務範囲が広く、妊婦検診、出産だけでなく、産後の母子の検診もしてもらえるし、保険も医師にかかるのと同様に使えます。

一人目を助産所で産んだなら、場所が違うだけで、自宅出産も全く同じよと言われて、決心がつきました。この人にならお産を任せられると感じました。今日は、尿検査と心拍確認と子宮底長を測って終わりです。次の検診は二週間後です。何かあった時のために、助産師さんのバックアップの病院にも一度は行かなければいけないようです。今、行っている病院は行かなくていいと言われ、内心ホッとしました。地元でも、その病院はあまりいい噂はきかないみたいです。

健康な母体ではないと、助産所とか自宅出産はできません。妊娠は病気ではないといっても、健康な母体であっても、出産は何があるかも分かりません。今は大丈夫でも、もしかして、緊急事態が起こらないとも断言できません。緊急の時には提携した病院に搬送されるといっても、病院で産むよりは、助かる命が助からない可能性は大きいということも否めません。でも、その小さな可能性のリスク回避よりも、私は、自分の産む力、子供が生まれてくる力を信じて、自分が一番安心できる場所で、安心できる人に、子供を取り上げてもらいたいという気持ちを優先させたい。自宅だろうが、大学病院だろうが、総合病院だろうが、どこであれ、産む母親が、居心地いいところで産むのがベストだと思う。今日を機に、すごく気持ちが楽になった。来て良かったなぁ。アメリカの自宅出産での朗報をお伝えできるように頑張ります!